左の写真は彫刻ロボットと呼ばれるパソコンにつながった自動彫刻機です、専用のプログラムでパソコンにインストールされた印鑑用文字フォントをモニター画面上に配置し、
文字の大きさを調整し、必要であればお絵かきソフトのように細部を加筆修正します。
画面上でデザインが決まると、後は細い高速回転カッターが正確に全自動で彫刻します、
彫り上がった印鑑は、印刀(印鑑彫刻用の彫刻刀)で細かな部分を仕上げます。
現在販売されている印鑑の多くはこのタイプで、複数のメーカーが多くのロボット彫刻機を作っています。
このタイプでは、同姓同名の人が同じロボットメーカーの同じ書体(フォント)で同じサイズの印鑑を作ると非常に似た印鑑が出来上がり易くなります。
左の写真は光電式彫刻機と呼ばれる光学ならい彫刻機です、写真の右側部分に手書きの印鑑デザイン(トレーシングペーパーに書いてあります)をセットし、上から顕微鏡で一点の白黒を読み取ります。
写真の左側部分では高速回転するカッターが原画の白い部分では下がり印鑑を削り、黒い部分では上がって文字を残します。原画と印鑑は同期して回りながら印鑑の全ての場所を自動的に彫刻します。
この機械では原画を手書きすることと、機械での彫刻仕上がりが余り綺麗でなく、ロボットに比べより多くの手仕上げが必要な為、似たハンコが出来にくくなります。
左の写真が完全手彫りによる彫刻作業です、歯医者さんで使われる手持ちの電動工具を使うだけで完全手彫りではなくなります。写真の左上に写っている色々な刃先形状の「印刀」だけで彫刻します。
実際、出来上がりの品質は技能者の腕と、どの程度丁寧に仕事をするかしだいです。印鑑材料にもよりますが、一人一日で彫れる実印は3、4本止まり、象牙等では更に少なくなります。
なお弊社では印鑑の加工を行っておりません、明治39年創業以来、宝石卸業として美しいものにこだわって来ましたことに恥じない品物を見極め、誠実な価格でお届け致します。
弊社ホームページでは印鑑材料の内、象牙、牛角について夫々を6クラスに分け販売しております、これは私たちが決めたものでなく、印鑑材料メーカー、印材問屋さんの方で分けられているもので
クラス毎に異なった価格で供給されています。例外はありますが、これらは象や牛の種類ではありません、牙や角を印鑑の形に加工した後、目視にて均質性や、色、希少性などにより分けられます。
このため1本の象牙から切り出し作られた印鑑にも高価格なもの、安く供給されるものが混ざります。また目視(官能検査)で分けられるため全ての人の嗜好に合うものでもありません。
例えば普通の方が象牙らしいと感じられるのは中級品〜低価格品です。
なお牛角(色)は品物毎に模様の出かた、色合いが大きく異なりますので、気になるお客様はお選びにならない方が良いかと思います。 取り扱いの印鑑材料は低価格の物でも、
一般品として流通しているクラスですので充分お勧めできる商品です。